上野の森美術館で憧れの《夜のカフェテラス》と初対面。

大ゴッホ展リポート 美術展やアート本のこと

【ゴッホは、やはり大人気!】

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『大ゴッホ』展鑑賞リポート。

7月の金曜日、東京・上野の森美術館で開催中の「大ゴッホ」(第一期)展へ行ってきました。会場は大混雑だろうなと思いきや、チケットは日時指定がほとんどなので思っていたほどの混雑ではなくてやや拍子抜け!?といった状態でした。平日の朝一番の回ということもあったかもしれませんが。。。

クレラー・ミュラー美術館からの作品の展示とあって、ゴッホの画家としての生涯を順を追って展示した内容。今回は第一期ということ注目の作品はアルル時代に描かれた《夜のカフェテラス》。

SNSなんかで情報をみていると自分の訪れる日程だと《夜のカフェテラス》のみ写真撮影OKということで何分待ちだった・・・など当日の込み具合が想像されましたが、並びましたが列はどんどん進みあっという間に撮影・鑑賞できました。

もし、大混雑だったら、入場してすぐ《夜のカフェテラス》を見に行って戻って最初から観てまわろうかと検討もしていましたが、それも必要なく順を追って周ることができました。

ただ、真正面で2分3分と立ち止まって鑑賞することはできなったのが残念。事情もあるでしょうし所がないかなと感じています。ありがちなことですから。

鮮烈な黄色。まばゆい光の色。

短いお目当ての作品との初対面の感想は「ああ、綺麗だな~」というものでした。自分は、ゴッホ展はよく見に行きますが綺麗だな~とかあまり思ったことがなかったのです。どちらかというと画家としての想いを込めた筆使いに圧倒されることが多かったので。

《ひまわり》でさえちょっと怖さやまだ生きているという感覚を持ったりしていました。

ゴッホが嫌いではないですが、ゴッホの強すぎる意思にやられていた状態が続いていたという感じです。

それが今回の『大ゴッホ』展で対面した《夜のカフェテラス》にはそれを感じずに、反対に穏やかさ、希望というものを感じました。特に目を引いたのが黄色です。

ランプの光の色。

テラスを明るく照らしているのは、普及し始めていたガス灯の光。オイルランプとは違い、周囲を力強く、あたたかく照らし出すガス灯の光は、ゴッホの目には鮮烈な黄色に映り、また穏やかな希望の光のようにも見えたのかなと感じました。

また、夜空の深い青色とガス灯の黄色が強いコントラストはゴッホ自身の心の奥では温もり・平穏を求めているのたのではないかなとも感じました。

ゴッホは、大の手紙魔で何百通もの手紙を残しているので彼の生涯はかなり細かいところまでわかっています。

この《夜のカフェテラス》についても以下のような文面を妹あてに書いています。

~巨大なランプがテラスや店頭、舗道を黄色く照らし、通りの舗石の上にまで灯りを落としていて、舗石は紫とバラ色の色調に見える。星のちりばめられた青い空の下に街路が伸び、街路沿いの家々の切妻屋根は濃い青か紫で、緑の木も立っている。そう、これは黒のない夜の絵だ。美しい青と紫と緑しかなく、これを背景に、灯りで照らされた広場は薄い硫黄色と緑がかかったレモンイエローで色づけされている。夜現場で描くのはとてつもなく楽しい。昔はデッサンだけ描き、後日デッサンをもとに油彩を描いたものだ。でも僕は現場で直接描いてよかったと思っている~(公式図録より引用)

テラス席周りの椅子ーー待ち望んだ友たちのことか?

《夜のカフェテラス》をよく観察するとテラス席の外周席はほとんどが空席。奥に座っている客がいるのがわかります。勝手な考察ですが、この席・椅子はひょっとしてアルルに呼んだ画家仲間たちの席・椅子というイメージを重ね合わせていたのではないかといことです。

パリという大都市の喧騒になじめず、南仏アルルでの穏やかな仲間との生活を心待ちにしていたゴッホ。夜のカフェを風景を観察しながら、自身の想いとだぶらせてもそれはおかしなことでないように思えるのです。

ほんとに友達に来てほしかっただろうし。夜の制作を楽しんでしたとしても、夜はひとの心を素直に、また、孤独にもさせます。このようなことが頭に浮かびました。。。

大ゴッホ展 上野の森美術館で8月12日まで開催中です。詳しくはこちら

また第2期が2027年2月6日から神戸市立博物館で開催され、福島、東京へと巡回します。こちらも楽しみですね!

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