スペシャルコラボ!「ピカソmeetsポール・スミス展」へ行ってきた。
いざ、国立新美術館へ
2026年6月20日土曜日、早朝新宿に降り立った。人によっては皆さんにもあることだと思いますが、最近ちょっと調子が悪かったり、モチベーションが保てなかったりで、一息つこうと思い、父型の先祖の墓参りに行ったのです。
深夜バスで新宿につき京王電車で多磨霊園へ。天候はあいにくの雨。しかし、到着すると偶然にも雨はやみ草抜きや掃除もして墓参りを済ませました。まあ、靴はかなり汚れましたけど。。。
そして午後、乃木坂の国立新美術館へ。
実は「大ゴッホ展」と迷っていたんです。しかし、Geminiに相談してみるとやはり大混雑しているsnsの投稿が多いとのことで、ピカソmeetsポール・スミス展に行ったのでした。
この美術館は天井も高いので見やすいですしね。
さて、到着してみると、全体としてはどんどんお客さんが入って来てはいるものの展示スペースに余裕があるのと、建物自体が大きいので「ちょっとしんどいなあ」と思うこともなく鑑賞できました。
まずは一言感想「いやいや、楽しかった」これにつきます。なぜ、そう感じたのかは次の章で明らかにしていきます。
ホワイトキューブじゃなくてもいいのだ!
美術館というと大抵が白い壁に絵画を取り付けてますよね。今回は、そういう概念を取っ払ってピカソの絵画をポール・スミス氏がどうやって見せようか考えた展示。確かに絵画の点数は少なめかもしれませんが、その分ポール・スミス氏の空間演出が光り、ピカソの絵画を際立たせていたと感じました。
実際に鑑賞する前は、「う~んイマイチかもしれないな」と思っていたことも事実です。しかし、展示空間に進むとそんな考えは吹っ飛びました。面白いんです。楽しめました!
なんというか展示室という空間をこんなに眺めたのは初めてかもしれない。
気に入った空間演出を少しだけ紹介

展示室に入るとまず迎えてくれるのがピカソ《《牡牛の頭部》》(1942年)。自転車のサドルとハンドルという既製品を組み合わせた作品が大きな壁にポツーンとひとつ。その壁を囲むように現代のロードバイクのサドルとハンドルがたくさん並んでいます。ポール氏は、自転車競技をやっていたことから、この《《牡牛の頭部》》に特別な思い入れがあったんでしょうね。

ようく観察していくとポール・スミスといえばマルチストライプのデザイン。そんなサドルが見つかるはずです。よく探してみてくださいね。このことからも第1展示は、ピカソとポール氏がお客さんを2人で歓迎していいるように思えます。
図録には、ピカソが友人のお葬式に参列後の帰り道に、このサドルを拾って作品化したと掲載されていました。アサンブラージュですね。
既製品(レディメイド)というとマルセル・デュシャンを思い出しますが、レディメイドの考え方で行くとデシャンならサドルだけ展示して「牛」としたかもしれませんね、あくまで想像ですが。しかし、ピカソはいらなくなった物、つまりもはや必要ないものに意味を与える彫刻をくみ上げました。同じ既製品を使っても少し意味合いは違いそうですね。もちろん良い・悪いではなくですよ。。。
一番気に入った展示「キュビズム」
やはり、ピカソというとキュビズムというイメージが非常に強いでしょう。もちろんそのコーナーもありました。


こんな感じで作品の背景は段ボールのような色で敷き詰められています。でも、よく見るとその背景は幾何学模様のようにカットされパズルのように組み合わされています。もっと観察すると、その段ボール色もところどころ色の濃淡に違いがあります。これ現地で看視員さんに聞いてみたところ、紙っぽいものをカットして張り合わせて繋ぎ目をわざわざ鉛筆!でなぞっているんだそうです。(図録にも乗ってない情報!)

これは、おそらくポール氏がキュビズムの特徴を背景にも表現したのかなと。キュビズムは物体の様々な目を(多面的な視点)を一つの平面に解体して落とし込む方法。あの背景の「形の組み合わせ」と「色の濃淡」はまさにキュビズムの考え方そのものだと思います。輪郭線も独特ですし、面としての表現も複雑です。それを背景にも取り入れた見せ方はとっても面白く感じました。
これがポール氏のやりたかったことなんだと腑に落ちました。
やはりマルチストライプ
ここはやっぱりマルチストライプのコーナーを挙げずにはいられません。なぜって、ポール・スミスのデザインの代表格といえばマルチストライプ!そしてピカソもこれにこだわっていた時期があるんです。


展示室全体にストライプが描かれそこに絵画が展示してある。これ以上のコラボレーションはないでしょう!わたくし、ピカソがストライプにこだわっていたことを初めて知りましたし。
美術展は見せ方・魅せ方
今回のピカソmeetsポール・スミス展で一番感じたのは、作品点数が少なくても見せ方次第でそれは何倍にも見るものに満足感を与えるということでした。もちろん作品に敬意を払った形の空間デザインが大事だと思いますが、ちょっとした遊び心と探求心をかき立てる方法で展示することって、とても新鮮な気分になりました。当初、一人で思っていた「大丈夫かな~~」という印象は、まったくもって気持ちよく裏切られたというのが鑑賞後の素直な感想です。
もちろんホワイトキューブでないとだめだ!!と言われる方もおられるでしょう。でも、作品だけでなく背景にも意図があるわけでそれを自分なりに考えていくのも鑑賞の方法としては大いにありだと思います。
今後もこのような展示スタイルの企画展がたまにあるといいなあと思った次第です。
最後に1枚画像を。

ピカソといえばボーダーのシャツというイメージが強いということでこういうコーナーも。天井からボーダーのシャツがたくさんつるされていました。これはポール・スミスのボーダーシャツなんだろうか??やはりそうですよね。。。まさかほかのブランドってことはないか・・・

